私自身、新卒で入社した会社で失敗した経験と、派遣薬剤師をしていてこんな薬局では勤めない方が良いと思う点があったので、みなさんが転職で失敗しないよう役立ててほしいと思い今回このテーマで記事を書きました。
薬剤師として働くにあたり、やりがいを重要視されている方もいると思いますが、まずは職場への不満が最小限に抑えられるよう、転職活動において確認してほしい雇用条件や福利厚生についてまとめました。
転職会社への登録と希望条件の洗い出し
私は、実際に転職するまでの間にマイナビ薬剤師・クラシス・メディカルリソース・m3キャリアーに登録しましたが、いずれの会社でも始めに転職希望の条件を聞かれました。
ここでは、遠慮せずに素直な自分の条件を伝える方が良いです。

直接自分で企業のHPなどから転職活動をするよりも、転職会社の担当コーディネーターを挟んで条件交渉をしてもらったほうが、転職先から悪い印象を持たれずに済むかと思います。

また、転職会社であれば希望にそった企業を何社か提案してくれるので、もしどこか希望に合わない点があっても代替案があり自分で探すより本当に楽だと思います。
お給料はいくら?
求人サイトを見ていると年収400~600万や年収500万以上も可能など、抽象的な表記が多いと感じると思います。
その金額は“今までの経験”だったり“今後のスキルアップがどこまで臨めるか”によって変動します。
私がマイナビ薬剤師に登録したのは、正社員として働ける企業や薬局を探していたときだったのですが、マイナビの新宿オフィスで何度か面談をしてもらいました。
その際、担当の方が「こぐれさんの場合、だいたい○○○万の年収になるかと思います。交渉次第では+○○万くらい臨めるかもしれません。」と具体的な数字を出してくれたので、求人サイトを見て自分はいくらくらいになるのか悶々とするよりも社会での自分の価値を客観的に算出してくれる方がいるほうが後々後悔が少なくなると思います。

また、管理薬剤師をするのであれば500-600万くらいでしょうか。
これよりももっと良い職場もあるかと思いますが、自分自身や友人の話を聞くとだいたいここらへんに収まっている気がします。
年間休日は何日?
私の前の職場では、祝日が週休になってしまい年間休日が非常に少なかったです。
そういう薬局を選ばないためには、完全週休2日制かつ祝日休みか確認をしたほうが良いです。
また、もし求人数に余裕があれば夏休みと冬休みの日数も見たいところですね。

ちなみに、労働時間が週40時間の固定なのに、薬局の定休日の関係で週40時間開局していない店舗があります。
その場合に足りない時間を補うため、本来であれば週休の日に他店舗にヘルプに行くよう指示されたり、8時間貯まったところで有休に当てさせる会社もあるので注意が必要です。

残業代は出ている?
これもまた前の会社の話ですが、お給料が20時間の見込み残業でした。
つまり20時間までは給料が一律で、20時間超えれば残業手当が出ますということなのです。

私が最初に配属された薬局は内科、耳鼻科、眼科の入った医療モールの中で、4月といえば花粉症患者で薬局がごった返している時期です。
21時過ぎまで残業する日が何日もありました。
それなのに、月に20時間を超えなければ給料は一律です。他店舗の同期が定時で帰宅できていることを知ると、何のために残っているんや・・・となぜか関西弁が出てしまうことも。(まとめサイト見過ぎなだけなんですが。)
そして、見込み残業だからと言って給料が高い訳ではないんです。1年目は年収250万円くらいでしたからね。
9月まで薬剤師手当がもらえなかったので。
そこまで一貫して残業手当が出さないようにするのは珍しいかもしれませんが、会社によって何分単位で残業手当が出るか異なるので確認しておいても損はないでしょう。
退職金はある?
労働基準法では退職金の取り決めが存在しません。
そのため、退職金を払う・払わないは原則として会社の自由となっています。
私は退職金はもらえるものだと思っていたので、敢えて求人で退職金の項目を確認したことがなかったのですが、実際に退職金が出ない会社があるので、きちんと確認したほうが良いです。

また私の友人が勤めていた会社では“退職金として確定拠出年金制度を利用”していました。
友人の話では、退職後は毎月維持費を自己負担で納めなければならなく、年金がもらえる年齢になった頃には数百円しか残らないと言っていましたので、退職金の払い方についてもよく確認しましょう。
まとめ
今回、もし自分が次に転職をするとしたらどんなところをチェックするかを観点にまとめてみました。
一番に思うことは、やりがいやお給料、休みなど多方面から求人を一つ一つ自分自身で確認するのは難しいので、転職会社の担当コーディネーターに相談するのが最善の道だということです。

派遣薬剤師をする前は、A区の薬剤師会の方が経営する薬局に来ないかと個人的に誘っていただくこともありましたが、「全然残業しないから、残業代は〜・・・。本当に残業ないからさ、みんなすぐに帰っちゃうよ。」と濁され、しかし悪く思われたくないので深くつっこむことはできず悶々とした経験もあります。
薬剤師会という肩書きがあっても、そういう場合があるので個人で転職活動をするのは危険だなと実感しました。

私が転職活動にあたり一番に思うことは、“異動や退職により店舗での人間関係は変化するし、正社員であれば会社の都合で店舗を異動させられてしまい、希望の店舗から外れてしまうこともあるけれど、会社の雇用条件や福利厚生はそうそう変わるものではないので、そこでモチベーションを取られてしまうのはもったいない”ということです。
せっかく転職するなら今よりも後悔したくないじゃないですか。
